開発ストーリー

助産師であるMalene Hegenberger氏は、約20年間のキャリアの中で様々な縫合方法を見てきましたが、一つの大きな課題が共通してあることを感じていました。
それは視診から縫合までの処置において、視界の悪さが原因となり縫合時間が長くなり、その結果、患者にとって痛みを伴うことが多いということでした。
さらに縫合のために膣壁を抑えたり、縫合時に損傷して出血しているデリケートな組織に直接指で触れなければならないことも非常に気になっていました。

ありそうでなかったデバイスの誕生

そこで彼女は視診を最適化することで縫合・処置時間を短縮させ、それにより患者の痛みを軽減させる「膣口を広げて固定できるデバイス」を考え始めました。このアイデアは非常にシンプルなものでしたが、それまで世の中にないものでした。

Malen Hegenberger
Malene Hegenberger氏

約20年の助産師としてのキャリアが培ったもの

彼女が16歳のとき、夏の間働いていた病院で、陣痛が来て不安を感じながらも、出産して赤ちゃんとともに新たなスタートを切る女性たちの喜びを目の当たりにし、助産師になることを目指します。それから約20年、助産師として働き続けながら2015年にヘゲンベルガー レトラクターの開発にとりかかります。

現在はHegenberger Medical社の一員であり、縫合とレトラクター使用のトレーニングについて講義をするだけでなく、現在もデンマークのSlagelse分娩病棟で週 2 日助産師として勤務しています。

ヘゲンベルガー レトラクターは臨床医と患者の双方にメリットがある製品ですが、これまでにありそうでなかったことに気づけたのは彼女が「助産師」だからこそなのかもしれません。

TipsMalene Hegenberger氏は産科器具を上市させた2人目の助産師です。1人目は、約140年前にPelvimeter(骨盤計)やVaginal Speculum(膣鏡)を発明した Marie Boivin 氏(1773年-1841年
フランス)でした。

試行錯誤によって見つけた最適な形状

ヘゲンベルガー レトラクターのアイデアは、彼女が実際に患者が出産後に非常に困難な経験をしているのを目の当たりにしたことがきっかけでした。

''患者は裂傷を負っていましたが、それは産道の高い位置にあり、医師は傷を縫合するのが非常に困難な状態でした。当時私は、視認性を向上させ、裂傷がよく見えるように産道に何かデバイスを挿入できればいいのにと思い、ある種の馬蹄形の器具のようなものを思い浮かべていました''(Malene Hegenberger氏談)

2015年に彼女のアイデアを基にプロダクト開発が始まりました。それから4年間、88個もの試作品を作成し、議論とテストを重ねヘゲンベルガー レトラクターがついに形となりました。


次に、ヘゲンベルガー レトラクターの特徴を紹介します。

ヘゲンベルガー レトラクターの特徴

大きな特徴はその形状と、医師にとって扱いやすく、患者にとって負担の少ない弾力です。そのため、素材には金属ではなくプラスチックを採用しています。

医師のメリット

1.視野を確保し、より裂傷が見やすくなります。効率的な縫合が可能になり、縫合時間が短縮されます。

2.ソロサージェリーが可能になり、人的コストの削減につながります。また、夜間帯等の人手不足の際にも有用です。

3.操作が容易で縫合を無理なく進められるため、針刺し事故の低減が期待されます。

4.縫合口が固定され視認性が良くなるため、これまで無理な態勢で処置していた姿勢が改善されます。

患者のメリット

1.縫合時間の短縮により術中の痛みが軽減されます。

2.縫合口が固定されるので、これまでのように縫合にあわせて無理な態勢をとらなくてもよくなります。

3.縫合がスムーズに進むため、再裂傷のリスクが減り術後のQOL向上が期待されます。

ヘゲンベルガー レトラクター動画情報

使用説明動画

患者の体勢について

トレーニング動画

医師の縫合トレーニングにもご使用いただけます。

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